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2005.11.09

脳につながる部品2

   人工角膜-視力を取り戻す

 シリーズ「サイボーグを技術を語る」の三回目は視力です。
これは聴力よりも感動しました。脳は角膜(レンズ)を通して、像を網膜に結びそれを視神経を通して脳で映像として感じます。

番組では光を感知できない男性の右目に小型カメラを装着し、映像を100個の光の点に変換し、その信号を脳へつなぎます。(説明がアバウトでスミマセン、知識がたりません)脳は光の濃淡を感じるだけですが、それでも男性は始めて装着したときの感動を、白黒ではあるが町中の光がキラキラとかがやきそれは美しかった・・・と語りました。
見えない状態とたとえ未熟なドットではあっても、自分の前に広がる世界を感じることはこの上ない喜びのようです。
実は当時の研究者が亡くなって、装置の老朽化とともに100個あった点は今8個しか見えないようです。しかし彼はその装置を使い続けています。

カメラを装着した姿は、まったくSFに出てくる近未来のソルジャーそのものです。赤外線感知、ナイトスコープ、そんなものを想像させる特殊装置でした。カメラの映像をコンピュータで見る技術には毎日触れています。
それがどうやって脳につながるのか・・・考えただけで、身震いがしますが技術はもうそこまで来ています。

先天的障害や事故によって視力をなくした人が、カメラを使って動く映像をリアルタイムにフルカラーで見ることができたら、そしてその手術が簡単に出来るようになったら・・・なんてすばらしいことでしょう。
心からそう思いました。

私は以前タイムマシンになぞらえて、ネットにつながる人間は時間を節約できるという点でタイムマシンを手に入れたようなものだと書いたことがあります。そして別の視点をとれば、生身の人間では出来なかったことが出来るようになるという意味で、ネットにつながるコンピュータを駆使する人間はサイボーグになっていくと思ったことがありました。

今、情報を得るという行為、論理的な側面だけでなく、物理的に有機体が無機質なマシンであるコンピュータとつながりつつあります。合体といってもいいかもしれません。それこそサイボーグの誕生です。

このような生命にかかわる技術は不利益をカバーしている場合はとてもすばらしいのですが、いざその技術が人間の欲望を満たす方向へ進み始めたときに、とても恐ろしい影を帯びてくることは良くあります。

明日はそのあたりの分野へ入っていきましょう。

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