インターネットが特別なものから、日常当たり前の道具になり下がってから(笑、ホームページに求められるものは徐々に変化しています。20年前の黎明期はホームページ自体が物珍しく、ホームページを開設すれば話題となり、やがて15年くらい前からはネットに商品を置いて販売する仕組みが始まりました。
その後決済方法の多様化という要望に沿うため、現在ではショッピングカートによる金額自動計算(商品代金、送料、消費税等)、送り先入力、決済方法の選択(振込、代引き、クレジットカード、コンビニ決済など)も至れり尽くせりとなって、ほぼ通販としての機能は確立したと思います。
 
そこでホームページのデザインについて同じように歴史を振り返ってみます。
当初はシンプルに伝えたいこと(こんにちコンテンツといわれるもの)が表示されていて、リンクをたどれば関連情報や写真を観ることが出来るというものでした。
その後、徐々に「デザインを凝る」サイトが登場し、広告やコピーライトと同じように、「かっこいい!」がもてはやされる時代と迎えます。
まるでプロモーションビデオを見るように、企業のイメージ宣伝を重視したホームページがネットにあふれました。
当時の作成費は、テレビのCM作成と同じように、天井知らず。うなぎ上りに高くなっていったものです。
中小企業でも、自社のイメージアップのために、無理をした時代でした。
 
その後、そんなにお金をかけられないという、小規模零細の企業もホームページを持つようになり、ネットのすそ野は広がりました。
資金力に乏しい零細企業や個人でサイトを維持しようとすると、どうしても「自作」のニーズが高まります。
つまり、ワープロ感覚で作成できる、というものです。
しかし、そのころでも、「よそと違うデザイン」という要望はあり、製作会社もあれやこれやと工夫して、クライアントの要望に応えようとしました。
 
しかし、「自作」と「維持管理を自分たちで」という流れは、CMSの登場により、テンプレートを使用するというアプローチからデザインの均一化をもたらします。
同時にホームページで何を実現するのか?という観点から、企業側にも「デザインよりもコンテンツ」という意識の変化が生まれます。
そして、「デザインの標準化=ホームページらしさの統一」が徐々に行われてきました。

5年ほど前から、ホームページの様式は、ほぼ同じような形に収束し始めています。
このことは閲覧者に「安心感、心地よさ」を提供するようになりました。つまり、同じような位置に同じような性質のコンテンツが並ぶ(自分の欲しい情報は、ホームページのどこを観ればあるかがわかる)ということです。
スーパーで買い物をするときの動線、どのあたりにどんな商品があるかわかる、という感じでしょうか。
 
デザインの統一は、スマートホンやタブレットの登場とも密接な関連があります。
狭い画面で表示させる方法(レイアウト)はそれほど選択肢がなく、見やすさという点であるスタイルに落ち着きます。

かくして、ホームページの7~8割はスマートフォンで観られているという現在、ほぼ同じようなスマートフォンのデザインとは別にPCでわざわざ異なるレイアウトを作る必要もなくなり、CMSのテンプレートはPCのレイアウトも統一し始めました。
そして、閲覧者が求める情報が、ほーページ内ですぐに探せるという便利さが、さらにデザインの統一を促進しています。
 
これから数年ののちは、もっとダイレクトに情報を表示させるレイアウトになり、ほとんどワードやエクセルの画面のようなホームページに変わっていくのではないかと予感できます。
 
重要なのは奇麗さを競うデザインではなく、使いやすさを追求した、いわゆる「グッドデザイン」なのです。


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